結核と死を乗り越えて
――『風立ちぬ』における愛をめぐって――
学 院: 外国语学院
专 业: 日语
届 别: 2013
学 号: 0919211017
姓 名: 卢彦妃
指导老师: 胡连成
指导老师职称: 教授
华侨大学教务处印制
2013年4月
要 旨
『風立ちぬ』は堀辰雄の代表作としてよく知られる。彼は自分自身が結核を病んだだけでなく、婚約者の矢野綾子も結核のせいで命を失ってしまった。婚約者と一緒に富士見高原療養所で長期療養したことがあるが、そこを舞台にして書かれた自伝的小説が『風立ちぬ』である。
本稿では、堀辰雄の『風たちぬ』のテキストを読むのを通して、演繹、帰納、例証などの研究方法によって、『風立ちぬ』の背景とテキストの構成と『風立ちぬ』に現れた愛、そして愛と結核の病の4章をを分けて、『風立ちぬ』に「私」と節子の、その心に刻んで消えない愛を分析し、その愛はいかにして戦争と結核という難問を排除し、死まで超越したかを少し探究してみようと思う。
キーワード:『風立ちぬ』;堀辰雄;愛;結核
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目 次
要 旨 1
Abstract 2
はじめに 1
第一章 『風立ちぬ』の背景 2
1. 『風立ちぬ』のモデル 2
2. 『風立ちぬ』の創作過程 2
3. 時代背景 2
第二章 テキストの構成 3
第三章 『風立ちぬ』に表れた愛 4
1. 世の習しから外れた愛 4
1.1 動乱な時代から外れた愛 4
1.2 家族の邪魔や金銭の困りから外れた愛 4
1.3 性から外れた愛 4
2. 死のピンチが迫っている愛 5
2.1 『風立ちぬ』の設定 5
2.2 節子の絶望と愛に関する決心 5
2.3 節子を失った「私」の決心 6
3. 献身的な愛 7
3.1 「私」の献身 7
3.2 節子の献身 8
第四章 愛と結核の病 9
1. 結核とは 9
2. 日本昭和頃の結核 9
3. 『風立ちぬ』の愛と結核 9
4. 『不如帰』と比べる 10
おわりに 11
参考文献 12
はじめに
堀辰雄の『風立ちぬ』という作品を読み終え、頭のなかに浮かんで消えないのは「私」と節子が一面に薄の生い茂った草原の中で、二人きりでそよそよと吹く風の暖かい天気のなか、静かな雰囲気が漂っている夢のような風景である。確信できるのは、その気持ちよいセンスの源は作品の中からどこでも溢れている濃くて淡い恋心ということである。死を乗り越えたその純粋なる愛は、あの不穏な昭和十年代にいかに珍しくて美しいかわからなかった。
小説の中に純美で哀れの愛に心を打たれていろいろ調べたが、その年代の戦争背景、特に肺結核という病についてより深い理解ができる。徳冨蘆花の名作『不如帰』はこの『風立ちぬ』と一つ共通点がある。それは、主人公の女の子の浪子は節子と同じように結核に冒されること。しかし、『風立ちぬ』と違って、『不如帰』に浪子は結核を理由に愛し合う夫の武男と離婚を強いられ、夫をしたいつつ死んでゆく、悲惨な結末である。肺結核はどれほど恐ろしい病か、その点から見えるだろう。
筆者が卒業論文のテーマを考える時、一度読んだことがある『風立ちぬ』を思い出した。いろいろ先行研究や資料などを調べたが、『風立ちぬ』をめぐり、その死生観を研究テーマにすることがほとんどであることがほとんどが判明した。死生観は確かに研究価値が高いが、筆者は『風立ちぬ』に現れた結核や死を乗り越えた愛に興味を持っている。その愛は今日利益至上の人々の心を感動させる力があると信じているからである。
第一章 『風立ちぬ』の背景
1、『風立ちぬ』のモデル
結核を病んで喀血と戦い、自宅で療養していた作者は、軽井沢で静養することになった。そこで矢野绫子と知り合った。昭和9年、矢野綾子と婚約するが、彼女も肺を病んでいたために、翌年、長野県八ヶ岳山麓の富士見高原療養所にふたりで入院することになった。しかし、綾子はその冬に亡くなってしまった。この婚約者の死とリルケの『レクイエム』の読書は堀辰雄の心にしだいに代表作『風立ちぬ』のデッサンを育てさせるようになった。 死まで超えて存在する永遠の生と愛とを歌い上げた、純粋で愛を守る感情が溢れる作品である。
2、『風立ちぬ』の創作過程
昭和11年、彼は秋から精力的に『風立ちぬ』(「序曲」「風立ちぬ」)にとり組み、12月『風立ちぬ』(「序曲」「風立ちぬ」)を「改造」に発表し、よく12年1月、さらに『冬』(「文芸春秋」)を世に問いた。12月に川端康成の別荘に移り、『風立ちぬ』のフィナーレともいうべき『死のかげの谷』の構想を得、昭和13年3月『死のかげの谷』(「新潮」)を発表、2年近くかかった『風立ちぬ』のすべてをついに完成した。
3、時代背景
昭和12年7月7日、中国は「七七事変」と呼ぶ事件が起きて、中日戦争が全面的に始まった。堀辰雄が矢野綾子と療養所にいる間も、『風立ちぬ』を創作する2年間も、日本は戦争を始めるためにいろいろと準備する必要があるので、日本国内も混乱の状態であった。
第二章 テキストの構成
『風立ちぬ』は「序曲・春・風立ちぬ・冬・死のかげの谷」の五章から成っている。
「序曲」は最初の章で、ストーリの始まりである。秋近い夏、出会ったばかりの「私」と節子は、白樺の木蔭で画架に立てかけている節子の描きかけの絵のそば、2人で休んでいた。そのとき不意に風が立った。「風立ちぬ、いざ生きめやも」。ふと「私」の口を衝いて出たそんな詩句を、「私」は節子の肩に手をかけながら、口の裡で繰り返していた。
「春」という章で、「私」は結核を病んだ節子と婚約した。節子の父親が「私」に、彼女をサナトリウムへ転地療養する相談をし、その院長と知り合いで「私」が付き添って行くことになった。節子の病状があまりよくないことを「私」は院長から告げられた。ある日の午後、2人で散歩するとき、「私」は2年前節子とはじめて出会った夏のことを思い出した。あのころ「私」がなんということもなしに口ずさんでいた「風立ちぬ、いざ生きめやも」という詩句が再び、私たちに蘇ってき ……(未完,全文共12079字,当前仅显示2873字,请阅读下面提示信息。
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